中小企業診断士とは、中小企業の経営相談に乗り、その企業の抱える問題点や課題点を分析して解決のための手助けをする仕事です。
つまり、中小企業診断士とは一般に言う経営コンサルタントと言えるでしょう。
ただし、経営コンサルタントにも多くの種類がありますが、中小企業診断士だけが唯一国家資格であるという点が大きく違います。
日本の企業の大多数は中小企業ですので、中小企業診断士の資格を持っている方が、経営コンサルタントとしての仕事の幅が広がることは確かです。
中小企業診断士の仕事内容
中小企業診断士には、独立開業している独立診断士と、特定の企業に所属する企業内診断士の2種類があります。
独立診断士はどこの企業にも属しておらず、複数の企業と契約を結んで各企業の経営相談に乗るという文字通り
独立したスタイルで働く経営コンサルタントです。
企業内診断士は身分的には一般的なサラリーマンと同じで、自分の勤める会社の経営診断だけを行います。
独立診断士は中小企業診断士全体の3割弱に過ぎず、7割以上の人が企業内診断士として通常の会社員と同じように働いています。
中小企業診断士に求められるスキル
まずは十分なコミュニケーション能力を身に付ける必要があります。経営コンサルティングでは、経営者などからヒアリングして
経営上の問題を探らなければなりません。
コミュニケーションがしっかり取れない相手に経営の問題点を正直に話してくれる人はいません。原因がわからずに適切なアドバイスもできないのです。
また、経営コンサルティングというと経営者だけに寄り添えばよいと考える人もいますが、
実際は企業全体からの意見を取り入れて中立の立場で判断しなければなりませんので、広い視野と
高度なコミュニケーション能力が必要とされます。
また、経営に関しても高度な知識が要求されます。中小企業診断士に合格できたということで一般的な知識があるわけですが、
試験と実際の会社経営では事情が異なるものです。財務や会計に関しても高度な知識が必要不可欠となります。
最後に
日本の企業の99%以上は中小企業であり、景気低迷に合わせて経営に苦しむ企業はかなりの数に上ります。
また、労働人口の減少と高齢化の問題もあり今後はさらに中小企業の経営が苦しくなりそうです。
今以上に中小企業診断士の力が求められるケースは増えていくはずです。
独立開業しなくても現在の企業で働きながらスキルを生かすことができる中小企業診断士は魅力的な資格です。
今後、資格取得を目指すビジネスマンは増えていくと予想されていくのではないでしょうか。
≪中小企業診断協会HPリンク≫
https://www.j-smeca.jp/