日本では会社側から解雇を行うことが難しい労務環境になっています。
やむを得ない事情、客観的に見て合理的な理由があり社会通念上相当であると認められなければ解雇権濫用とされてしまう恐れがあります。
それだけに採用の場面では他国より企業側に自由が与えられている側面もあります。
採用の場面では〈履歴書〉の提出を求めるケースが非常に多いです。この度、厚生労働省が作成した新しい履歴書の様式例をご紹介します。
これまで〔男・女〕の選択だった性別箇所が任意記載に変更になりました。応募者が希望しない場合には未記載にすることも可能です。
それ以外にもこれまでのJIS規格の履歴書には記載事項となっていた「通勤時間」「扶養家族数(配偶者を除く)」「配偶者」「配偶者の扶養義務」の4つの項目欄が削除され、就職差別に繋がる可能性がある項目はなくしていこうという流れが大きく反映された形になりました。
今後この形式の履歴書を提出される応募者の方もおいでになりますので、企業側でも事前に把握して応募者の方の気持ちに寄り添った対応を心がけましょう。
SNSが普及している現代では、採用担当者の言動が企業イメージを大きく揺るがしかねません。
履歴書以外にも企業独自でエントリーシートなどの応募書類を設定しているケースもあるかと思います。
そうした書類等に、就職差別につながるおそれのある項目が含まれていないか、これを機に併せて確認し、問題がないように見直しましょう。
6月は男女雇用機会均等月間です。すべての労働者の均等待遇と、仕事と生活を調和できる職場環境の実現の一助となれますよう、弊社も日々精進してまいります。