キャリアアップ助成金についての概要をご存知でしょうか?
労働者本人にとっても、雇う企業側にとってもメリットのある内容ですので今回改めてご説明します。
キャリアアップ助成金とは
「有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者 といった、いわゆる非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、
正社員化、処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成する制度です。
労働者の意欲、能力を向上させ、事業の生産性を高め、優秀な人材を確保するために、
ぜひこの助成金制度をご活用ください」とあります。※厚生労働省 キャリアアップ助成金のご案内より
通年で利用できるキャリアアップ助成金は毎年4月に内容が変更されコースが追加されていたり、
適用範囲が拡充されたりなどしていますが、2019年11月時点では下記の通り7種のコースに分かれています。
キャリアアップ助成金のコース
【正社員化コース】 非正規雇用者の正規雇用への転換
【賃金規定等改定コース】非正規雇用者等の賃金改定
【健康診断制度コース】 非正規雇用者に対して健康診断以外の一定の健康診断制度を新たに規定
【賃金規定等共通化コース】非正規雇用者・正規雇用者の職務等に応じた賃金規定の共通化
【諸手当制度共通化コース】非正規雇用者・正規雇用者と諸手当の制度の共通化
【選択的適用拡大導入時処遇改善コース】非正規雇用者の社会保険の適用拡大や基本給の増額
【短時間労働者労働時間延長コース】非正規雇用者における労働時間の延長と社会保険適用
キャリアアップ助成金例
例えば「正社員化コース」の例で説明すると、
有期契約で働いている社員の方を半年後に正規雇用すると、国から企業へ57万円支給されます。
(無期雇用の場合・中小企業の場合などで金額は変わりますのでご注意ください)
https://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/dl/koyouantei.pdf
派遣労働者も対象
派遣労働者を派遣先で正規雇用で直接雇用する場合、
【有期→正規雇用】または【無期→正規雇用へ転換】の場合、
1人あたり28万5,000円(生産性要件を満たす場合は36万円)が加算されるなど、働く方にとってもキャリアアップを図れる内容です。
正社員化コースの条件
キャリアアップ助成金「正社員化コース」を申請するにあたり、いくつか条件があるので簡単に説明します。
■会社が雇用保険に加入しており、
■キャリアアップを後押しする責任者がいて、
■会社としてキャリアアップ出来る環境を準備し、
■それらを計画的に行っていく旨の申請をし認定を受けた上で、
■非正規雇用者を正規雇用に転換する事で受け取る事が出来る
以上が、キャリアアップ助成金の正社員化コース条件になります。
詳しくは厚生労働省のホームページを確認してみてください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html
最後に
ボーナスの財源・福利厚生の充実に充てる等、従業員に還元するために活用したり、
優秀な人材の確保や、より生産性の高い設備の導入に使って事業の競争力を高めたりと、使い道は自由です。
会社の成長の為に使うものである事を忘れずにぜひ活用してみてください。
※助成金は国の施策のため、施策に変更があった場合や予算に達した場合等は内容が変更となる可能性があります。