資金調達方法と種類① では、資金調達の概要、メリット・デメリット、目的別のおすすめ調達方法をご紹介いたしました。
今回の②では、主要となる資金調達方法12種類をご紹介していきます。是非ご参考にして頂き、ご不明な点はお気軽にご相談ください。
①ファクタリング
ファクタリングとは、売掛債権を売却して資金を調達する方法です。
手数料はかかりますが、自社の信用力が無くても、売掛金の支払先の信用力が高ければ利用できる資金調達方法です。
ただし、信用力の高い取引先を持っていることが前提です。あまり信用力のない取引先の売掛金でファクタリングを使うと、手数料が高額になる可能でもあります。
ファクタリングの会社を選ぶ際には、以下の一覧が参考になります。
ファクタリング会社一覧へ ≫
②銀行融資
銀行の融資には、プロパー融資と制度融資があります。今回はプロパー融資について説明します。
プロパー融資は、民間の銀行がリスクを負って資金を貸し出します。そのため、ある程度の実績や信用力がなければ受けられません。
起業家や創業間もない企業にとっては、利用するハードルはとても高いと言えます。
③日本政策金融公庫
日本政策金融公庫は、中小企業や個人事業主を中心に支援を行う政府系金融機関です。
融資制度は様々ありますが、起業家向けの「創業融資制度」や「新事業活動促進資金」などもあります。
これらは起業家でも借りやすく、低金利です。ただし、審査には面談が必要で、審査項目も多いため、審査にかかる時間も長くなりがちです。
当社では、これまでの実績や経験を基にアドバイスさせて頂きます。是非ご相談ください。
提出書類等については動画で詳しくご説明しております。参考にご覧ください。
メガバンク出身の専門家が教える資金調達】PART:9 日本政策金融公庫 提出書類について
④自治体からの制度融資
制度融資とは、自治体の認定の元、銀行からの借入に対して信用保証協会が債務保証をする仕組み・制度のことです。
銀行からの借入にはなりますが、信用保証協会が保証をしているので、銀行にリスクはありません。
したがって、起業家でも銀行から資金を調達する手段として有効です。
しかし、審査の過程が多いので最短で2ヶ月程度の時間がかかります。また、自己資金を50%以上準備することを条件としていることが多く、手元資金が少ないのに多額の資金調達をすることには向いていません。
⑤ビジネスローン
ビジネスローンは、銀行や消費者金融が提供している、法人向けの融資です。
まだ実績の少ない中小企業に向いています。無担保、保証人なしで利用でき、かつ審査も厳しくありません。
また、最短で申し込んで即日借りることができるものもあります。ただし、金利は高めですのでご注意ください。
⑥手形割引
手形割引は、商取引で受け取った手形を、銀行に売却することによって資金調達をすることです。
売掛債権を売却して資金調達をする点で、ファクタリングと似ています。
大きく違うところは、ファクタリングでは、売掛債権の売却後、その債権に対する義務が何もないのに対して、手形割引の場合は、銀行に売却した手形が不渡り(手形の振出人の債務不履行)となった場合、その手形を買い戻す義務があります。
手形を持ってさえいれば、最も簡単で手早く資金調達ができる方法です。ただし利用にあたっては、通常の銀行融資と同じく審査があります。
⑦私募債
私募債は、社債を発行して少数の投資家から資金を借入れる方法です。
担保や保証人は必要ありませんが、企業の信用力が高くなければ資金の出し手は表れません。
私募債は資金の借入ですので、金利の支払いと返済義務があります。また、広く投資家を募りたい場合は、銀行借入などよりも高めの金利を許容する必要があります。
⑧VC(ベンチャーキャピタル)からの出資
ベンチャーキャピタルとは、スタートアップやベンチャーの企業に投資をするための機関で、株式の当初の投資額と公開後に売却した差額で利益を上げることを目的としています。
ベンチャーキャピタルからの出資には、返済義務がないため、融資限度額のない資金を調達可能です。
また、多くのベンチャー企業への投資経験を活かした、アドバイスやサポートを受けられます。
しかし、ベンチャーキャピタル側もあくまで投資目的のため、安定株主にはなり得ません。
また、ベンチャーキャピタルの意向に沿った経営をする必要があります。
【メガバンク出身の専門家が教える資金調達】PART:6 ベンチャーキャピタルとはⅠ
【メガバンク出身の専門家が教える資金調達】PART:6 ベンチャーキャピタルとはⅡ
⑨エンジェル投資家(個人投資家)からの出資
エンジェル投資家は、有望な起業家や経営者に支援をおこなう個人投資家で、元起業家から転身する方が多いといわれています。
個人投資家でも、場合によってはまとまった金額の出資を受けられる可能性があります。
また、元起業家の実体験からのアドバイスも期待できます。ただし、中には必要以上に経営に関与しようとする投資家がいるのも事実です。
事業のビジョンに賛同しサポートしてくれる投資家なのか見極めが大事です。
【メガバンク出身の専門家が教える資金調達】PART:4 エンジェル投資家とは
そもそも個人投資家と出会うきっかけや場所が少ないのがデメリットでもありますが、当社では投資家の紹介も行っております。
お困りの際はお問い合わせください。
⑩クラウドファンディング
クラウドファンディングとは、企業あるいは個人がファンドを組成し、専用のインターネットサイトを通じて、広く出資を募る仕組みのことです。
海外では一般的になりつつある調達方法です。投資は一口数万円から可能で、あまり資金力のない投資家も含めて幅広く募集することで、まとまった資金を調達できます。また、出資といっても協賛金の意味合いが強く、投資家への返済義務はありません。
出資してもらいやすい反面、資金を集めるのに時間がかかるだけでなく、必要な資金が集まるかどうかも読めないというデメリットがあります。
⑪補助金や助成金を利用する
助成金・補助金は、主に自治体が出資や融資の形で実施している、経営の資金を援助する制度です。
メリットとして、返済義務がないことや、通常の融資や出資に比べて少ない負担で資金を調達できることが出来ます。
制度によって内容は大きく異なりますが「融資の金利が低い」等の例が挙げられます。
申し込むための条件は、運営主体の各自治体や制度ごとに違いますので、どの補助金・助成金が自社の対象になるか見極めが必要であり、更に多くの申請書類を作成し提出する手間が発生します。
⑫家族や知人からの融資
個人的に家族や知人から資金を借りるのも、資金調達方法の1つです。
親しい間柄であれば難しい手続きもなく、金利や期間などの借入条件についても、相談して柔軟に決定することが可能です。
しかし、返済条件や借入条件の取り決めが曖昧になりやすく、後々トラブルとなる事もあるので、最終手段として考えた方が良さそうです。
当社では、補助金申請を手厚くサポートしております。
グループ会社である「dip社会保険労務士事務所」では助成金サポートも行っております。お困りの際は是非お気軽にお問い合わせください。