ともに「書士」と名前がつくことから、法的な書類作成のスペシャリストであるという点では共通しています。
しかし両者にはもちろん多くの違いがあります。
ここでは、司法書士と行政書士の違いを説明していきます。
業務内容の違い
司法書士と行政書士の業務内容の違いとしてわかりやすのは、作成した書類のおもな提出先です。
簡潔にまとめると下記のような違いがあります。
司法書士法務局・裁判所への提出書類の作成
行政書士都道府県や市町村への提出書類の作成
【司法書士】法務局や裁判所への提出書類を作成するのに対し、
【行政書士】は国や都道府県、市町村といった各行政機関への提出書類を作成します。
資格取得方法も違う
【司法書士】
司法書士試験で合格する。裁判所または検察庁において事務官を10年以上勤め、法務大臣の認定を得る
【行政書士】
行政書士試験で合格する。国家公務員や地方公務員として17年~20年以上行政事務を手掛ける
また「特定行政書士」(後述)になれば更に業務の幅が広がり、これまでは弁護士でないと担当できなかった業務が可能になります。
例えば、営業許可の申請をおこなったが不許可処分となってしまった場合、
これまでは紛争に発展する可能性があるため弁護士に業務を明け渡す必要がありました。
しかし特定行政書士になれば、不許可処分の見直しを顧客の代理人として求めることができるようになりました。
※特定行政書士とは
行政書士法改正に伴い、特定の研修を受けることで行政不服申立てに係る手続の代理を行うことができるようになった行政書士の名称です。
行政書士の職域を広げるものとして昨今注目されています。