News

コラム

資金調達用語「シリーズ」とは?

COLUMN

資金調達について調べているときに必ず「シリーズ」という単語が出てきます。このシリーズとは何を指しているのか、ご存知の方も多いと思いますが、今回はこれから資金調達を検討される方のためにも、改めてご説明していきます。

シリーズシード

VC(ベンチャーキャピタル)は、将来性のある企業に投資をします。最終的には何倍にも利益が膨らむように計画をたてます。

事業主が事業に必要な資金を金融機関から借りるというスタンスが主と思われる方もいらっしゃいますが、VCでは投資先のベンチャー企業へ段階的に投資します。

例えば、創業する際にまず1000万円投資、次の段階で2000万、次の段階で3000万…といったように、初期に投資段階をA~Cの3段階に分け、必要な額を投入する計画を立てます。この段階的な投資をシリーズシードと呼びます。

シードラウンドとは

シードラウンドの「シード」は「種」を意味します。芽が出る前の段階をイメージすれば分かりやすいですが、起業前の段階を指します。

もしくは会社設立直後で事業スタート直前を指す場合もあります。

主に研究開発費用・会社設立費用のための最低限の資金が必要です。この段階で投資家を納得させられるビジネスプランを準備しておく必要があります。

シリーズA

事業が始まってはいるものの、軌道に乗せるにはもう一押し…といった段階です。資金不足に悩まされやすい時期でもあります。製品を売るための市場調査や広告費、そして設備費用として多くの資金が必要となります。

シリーズB

経営が軌道に乗り始め、売上が見込める段階に入りますが、新規開発費や、経営拡大のために人員を増やしている場合人件費も必要となります。また事業拡大のため別法人を建てる場合もあります。シリーズBからは数年先の成長を見据えた資金調達計画を練る必要があります。

シリーズC

黒字経営が安定化しIPOやM&Aを視野に入れ始める段階です。資金調達の選択肢はこれまでの中では最大限に広がります。海外進出を検討する企業などは多額の資金が必要となる事もあります。

この時点で、契約していたベンチャーキャピタルは多額の利益を得ていますので、次の投資先企業を探しはじめます。

 

以上が、シードラウンドからシリーズA~Cまで各成長段階の資金調達ポイントです。それぞれのポイントで必要となる資金の内容や額が違いますので、ビジネスプランは都度念入りに練っておく必要があります。