合同会社はここ数年では右肩上がりに設立数が伸びている人気の設立方法です。
株式会社の設立件数は83,329件で、合同会社の5倍以上の設立件数があります。合同会社や株式会社がそれぞれ選ばれる理由は何でしょうか。
ここでは合同会社と株式会社とを比較し、違いをお伝えします。ぜひ参考にしてください。
合同会社を選ぶ理由
「費用を押さえて設立したい・家族経営で規模を大きくせず営み続けたい」などという場合に、合同会社はおすすめです。
会社を設立するときには法務局にて登記手続きをします。
この時「登録免許税」がかかりますが、合同会社は6万円、株式会社は15万円ほど掛かります。
≪登録免許税について/国税局ホームページより≫
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7191.htm
また、合同会社には株式がありませんので、公開がありません。
代表者
合同会社の代表者は「代表社員」になります。
名刺の表記には規定はありませんので「社長」や「CEO」で表記することも可能です。
ただし合同会社の代表者の名刺には「代表取締役」とは入れられませんのでご注意ください。
合同会社は、社員(出資者)が1名から設立できます。
株式会社は取締役が1名から設立でき、株式会社の代表者は「代表取締役」になります。
社会保険の加入義務
社会保険の加入は、合同会社も株式会社も義務です。
社会保険は労災保険・雇用保険と健康保険・厚生年金の4つに区分けされます。
社会保険を加入させる従業員の条件は以下になります。
[労災保険] すべての従業員が加入
[雇用保険] 従業員は原則加入(雇用日数、労働時間に規定あり)
[健康保険・厚生年金保険] 常時雇用されている従業員はすべて加入対象
≪全国健康保険協会HP≫
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/
重要事項の決定機関
株式会社の場合は、株主総会です。
株主総会とは株式会社の最高意思決定機関で、取締役・監査役の選・解任など組織・運営・管理などに関する重要事項を決定する機関です。
株主を構成員とし、株式会社の基本的な方針や重要な事項を決定します。
株主は株式会社の実質的な所有者であり、言い換えれば倒産時でない限り残余請求権者であることから、
重要な意思決定は株主に委ねられています。
合同会社の場合は、社員(出資者)総会になります。
社員総会とは、株主総会と同じようなもので、会社に関する重要事項を決める決定機関です。
法人の社員によって構成される会議で、 法人の最高の意思決定機関であり、必ず設置しなければならない機関です。
社員総会は、通常総会と臨時総会の2種があり、それぞれ規定をおく必要があります。
理事は、最低年1回は通常総会を招集しなければなりません。
最後に
いかがでしたでしょうか。
合同会社と株式会社の違いについてポイントを挙げさせていただきました。
合同会社にするのか、株式会社にするのかは業種や事業規模・資金繰り・将来性など様々な面を考慮した上で選択する必要があるということです。
設立の際は、自分の事業内容と照らし合わせて考えてみましょう。
≪↓ 合同会社のメリット・デメリットについても是非参考にしてみてください≫