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株式会社と比較した場合の合同会社のメリット・デメリットとは?

2019年09月21日

2006年の会社法改正により、経済活性化のため、会社形態がより自由になりました。
その際、有限会社は廃止され、合同会社が誕生しました。
会社法施行の際に、存在していた有限会社は、以後株式会社として存続しますが、従来の有限会社に類似した経過措置・特例が適用されます。社名の変更も強制されないため、現在も有限会社を名乗る企業は多数存在しています。
2018年時点では、全会社の20%以上を占めるほどに(東京商工リサーチ調べ)なっています。アマゾンジャパンやアップルジャパンや西友なども実は合同会社なのです。

ここでは、個人事業から法人を検討している経営者の方向けに、株式会社と比較した場合の合同会社のメリット、デメリットについて解説していきます。

合同会社を設立するメリット

1.登記費用が安い
株式会社と合同会社を比較したときに、もっとも大きな違いが出来るが設立費用です。
全体の登記費用を比べてみると、株式会社だと約20万円は必要ですが、合同会社にする場合は約6万円程度で登記可能です。さらに、合同会社は準備する書類が株式会社に比べて少なく済むのも比較ポイントです。

2.運用コストも抑えられる
合同会社の場合は、決算公告義務がないので、官報掲載費(6万円)は不要。また役員の任期を設ける必要が無く、役員の任期が終了するたびに発生する重任登記にかかる費用も掛かりません。

3.法人の節税メリットを受けられる
合同会社は法人なので、株式会社と同じく経費として認められる範囲が個人事業主よりも広がります。例えば、自宅を事務所としている場合、個人事業主は仕事場に使用している範囲でしか家賃を経費として認められていませんが、合同会社の場合は、自宅兼事務所の家賃は、全額経費として認められます。

4.意思決定がスムーズ
合同会社の場合、出資者=取締役という構図のため、取締役が意思決定したことは同時に出資者が同意したことになります。株主を気にせず意思決定が出来るということになります。
一方、株式会社では出資者(株主)が必ずしも取締役と同じ人物でない事が多々発生します。そのため、意思決定の際に株主との調整が必要になるという側面があるということを覚えておきましょう。

合同会社を設立するデメリット

1. 認知度が低い
個人(B to C)の場合、相手が株式会社か合同会社かを気にしない人がほとんどでしょう。しかし、法人(B to B)の場合は、少し厳しめに見られがちです。
なぜかというと、合同会社は比較的新しく認知度が低いことが挙げられます。年々、合同会社の数も増えているので、徐々に認知度も上がってくると考えますが、現時点での認知度は低いと考えておきましょう。

2. 資金調達の幅が異なる
合同会社が株式会社に劣る最大のデメリットは、やはり資金調達方法の幅の狭さです。
株式会社は、金融機関からの融資、社債の発行に調達のほか、株式の発行・譲渡による調達が行えます。
合同会社は、融資による調達、社債の発行はできても、株式による資金調達が行えません。
そのため、急激な成長を目指すベンチャーをはじめ、会社・事業規模を大きくすることを念頭に法人を設立する場合、株式会社で法人を設立することをおすすめします。

3. 利益配分について、社員が対立する可能性がある
合同会社の場合、一人ひとりの出資額に関係なく利益配分が行われます。
例えば、代表社員が1000万円出資し、別の社員が50万出資したとしても、利益は均等に配分されてしまいます。
この利益配分を巡る対立を防ぐためにも、定款に「出資額に準じた利益配分」等の記載の追加を忘れることなく実行することが大切です。

4. 上場できない
株式会社は上場して更なる高みを目指すことが可能ですが、合同会社は上場出来ません。
将来上場を考えているのであれば、株式会社を選びましょう。
合同会社で起業しても、手続きを行えば、株式会社に変更することも可能です。

まとめ

合同会社も株式会社も共に法人格であるので、契約や税制面では特に違いはありませんが、設立費用や資金調達の幅が大きくことなりますので、業種やイメージする規模に応じて選択することがおすすめと言えるでしょう。